ファミリー・ホスピスの口コミと評判!医心館やReHOPEとどちらがいい?
2024.12.02 2025.01.15
ファミリー・ホスピスはがん末期患者や難病患者など医療的ケアを必要とする患者が長期的に療養するホスピス住居です。
本記事ではファミリー・ホスピスの基本情報だけではなく、どのような口コミがあるのかを紹介します。
また、医心館やReHOPEとの違いも施設を選ぶときの参考にしてください。
【この記事のポイント】
- ファミリー・ホスピスは手厚い人員体制が特徴
- ただし、スタッフの負担は大きいので離職率は高め
- 医心館は高度な医療ケアが可能でスタッフ間の連携が密
- ReHOPEは人員体制とレクリエーションが◎
ファミリー・ホスピスとは?
ファミリー・ホスピスは北海道から大阪までの44ヶ所で運営しているシェアハウス型ホスピス住宅です。
専門性の高いスタッフを配置しており、適切な医療的ケアやアドバイスを提供します。また、食事や入浴だけではなく、余暇の時間も患者の希望に寄り添い快適に過ごせるよう配慮されています。
ファミリー・ホスピスの入居対象者
ファミリー・ホスピスの主な入居対象者は以下のとおりです。
- 末期の悪性腫瘍
- 多発性硬化症
- 重症筋無力症
- スモン
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脊髄小脳変性症
- ハンチントン病
- 進行性筋ジストロフィー症
- パーキンソン病関連疾患※1
- 多系統萎縮症※2
- プリオン病
- 亜急性硬化性全脳炎
- ライソゾーム病
- 副腎白質ジストロフィー
- 脊髄性筋萎縮症
- 球脊髄性筋萎縮症
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
- 後天性免疫不全症候群
- 頸髄損傷
- 人工呼吸器を使用している状態など
※1・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって、生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度のものに限る)
※2線条体黒質変性症、オリーブ嬌小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群
上記以外の症状でも入居可能な場合があります。詳しくは各施設へお問い合わせください。
ファミリー・ホスピスで対応可能な医療処置
- インスリン投与
- 胃ろう
- 気管切開
- 経管栄養
- 在宅酸素
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- たん吸引
- 中心静脈栄養
- 尿道カテーテル
- ストーマ
- 床ずれ
- 人工呼吸器
- がん治療など
上記以外でも受入可能な場合や、社内判定基準により受入不可の場合がありますので、各施設にお問い合わせください。
ファミリー・ホスピスの特徴
人員体制
ファミリー・ホスピスでは看護師を多く配置していることが特徴です。看護師を多く配置することによって、手厚い緩和ケアサービスが可能となります。
また、24時間看護師・介護士が常駐しているため安心して過ごすことができます。
居室などの設備
ファミリー・ホスピスは全室個室となっており、トイレは共用ではなく個室に設置されているため快適に過ごすことができます。また、電動ベッドやナースコール、エアーマットなどが用意されています。
レクリエーションや娯楽
ファミリー・ホスピスでは利用者の誕生日会や夏祭りなどのイベントが開催されています。利用者が楽しく生活できるよう、また、ほかの利用者との交流を通じて活き活きと活動ができるように工夫されています。
ファミリー・ホスピスの評判
ホスピスは大切な家族が最後の時間を過ごす場所です。どの施設がいいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
ここでは実際に利用した、もしくは見学に行った方や働いている方の口コミを調べました。ぜひ参考にしてください。
ポジティブな口コミ
スタッフが親切で丁寧な対応
説明して頂いたスタッフの方はとても親切でわかりやすく何度も途中で質問はありませんか?と声をかけてくれたのでその場で疑問が解決出来てとても良かったです。他に見学中働いている方々も明るく挨拶してくれる雰囲気の良い感じでした。(40代男性)引用元:ファミリー・ホスピス成城ハウス(世田谷区)の口コミ・評判|みんなの介護
館内は清潔感あり明るい雰囲気
施設は可愛らしい造りでとても清潔感があり綺麗な内装で明るい雰囲気でした。個室も日当たりがよく落ち着く部屋で良い生活を過ごせること間違いないと感じました。(50代女性)引用元:ファミリー・ホスピス成城ハウス(世田谷区)の口コミ・評判|みんなの介護
「24時間看護師・介護士が常駐し安心」
24時間看護師と介護士が常駐されてるので安心感がある。面会も24時間自由に出来て、宿泊も可能なのが良いと思った。自宅に帰ることもできるので、本人の希望が叶えられそうです。(40代女性)引用元:ファミリー・ホスピス池上ハウス(大田区)の口コミ・評判|みんなの介護
ネガティブな口コミ
入居時に費用がかかる
入居金がかかるのが少しネックと感じましたが、設備の維持や今後の運用も考えると妥当に思います。(50代男性)引用元:ファミリー・ホスピス大口ハウス(横浜市)の口コミ・評判|みんなの介護
事前の見学予約が取れない
見学予約がなかなかとれず、希望日の予約が取れなかった。もう少し、柔軟に対応していただけると、たいへんありがたいのですが。(70代男性)引用元:ファミリー・ホスピス松庵ハウス(杉並区)の口コミ・評判|みんなの介護
ファミリー・ホスピスと医心館・ReHOPEの比較
ここまでファミリー・ホスピスの特徴や口コミを紹介してきました。ここでは、ファミリー・ホスピスとほかのシェアハウス型ホスピスを比較していきましょう。
以下の表では例として、千葉市内での費用を比較しています。
入居時の費用 | 月額 | 人員体制 | 居室などの設備 | レクリエーションや娯楽 | |
ファミリー・ホスピス | 220,000円 | 125,920円~*1 | ◎ | ◎ | 〇 |
医心館 | 0円 | 118,540円~*2 | 〇 | 〇 | △ |
ReHOPE | 0円 | 128,400円〜*3 | ◎ | ◎ | ◎ |
*1医療費及び介護保険の自己負担分、オムツ代等は別途必要
*2医療費及び介護保険の自己負担、リネン代、洗濯代、おむつ代は別途必要
*3医療保険・介護保険の自己負担、寝具レンタル費用、薬剤費、洗濯代行費用、おやつ代、嗜好品等は別途必要。洗濯代行サービス、 社外品おむつ廃棄はオプションで有料サービス。
ファミリー・ホスピスは初期費用が22万円かかるのに対し、医心館やReHOPEは初期費用はかかりません。月額もあわせて見てみると、費用が最も少ないのは医心館です。
ReHOPEは月額は3社の中で最も高くかかってしまいますが、洗濯代行やおむつ廃棄のサービスがオプションで選べるのが特徴です。
医心館とは?
医心館とは北海道から九州まで幅広く展開しているシェアハウス型ホスピスです。すでに来年開設予定の施設も多くあり、今後さらに規模を拡大していくことが予想されます。
医心館の入居対象疾患と対応できる医療処置は以下のとおりです。
医心館の入居対象疾患
- がん終末期
- 人口呼吸器や気管カニューレ装着
- 神経変性疾患など
※ただし施設によって異なるため詳細は各施設にお問い合わせください
医心館が対応可能な医療処置
- インスリン投与
- 床ずれ
- ペースメーカー
- ストーマ・人工肛門
- 胃ろう
- 在宅酸素
- 尿バルーン
- 人工呼吸器
- たん吸引
- 気管切開
- 中心静脈栄養
- 鼻腔経管など
医心館は医療依存度の高い方が入居しています。上記以外でも受け入れ可能な場合があるため、詳しくは各施設へお問い合わせください。
医心館の特徴
人員体制
医心館はファミリー・ホスピス同様、24時間看護師・介護士が常駐しています。「協働」の理念のもと、スタッフ間で連携をしながら利用者のケアをしているのが特徴です。また、主治医やケアマネージャーの継続も可能で、安心して暮らせるよう配慮されています。
居室などの設備
医心館の居室は電動ベッド、エアーマット、ナースコールなどが備え付けられており、ファミリー・ホスピスとの差は感じられませんが、トイレは共用部に設置されているようです。
また、医心館はファミリー・ホスピスやReHOPEのように全室個室ではなく、施設によっては2人部屋もあるため、個室を希望される方は事前に調べておきましょう。
レクリエーションや娯楽
医心館では季節ごとにスタッフが装飾を作成したり、施設によっては夏祭りを開催するなど利用者が楽しめるよう工夫されています。
ReHOPEとは?
ReHOPEとは、北海道から九州まで幅広く展開しているホスピス型住宅です。ReHOPEは「自宅以上の安心感と、病院以上の自由度の高さを叶えられる場所」を提供できるよう、医療ケアだけではなく利用者の希望に寄り添うことに力を入れています(参考動画はこちら)。
ReHOPEの入居対象疾患
- 末期の悪性腫瘍(がん)
- 重症筋無力症
- スモン
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脊髄小脳変性症
- ハンチントン病
- 進行性筋ジストロフィー症
- プリオン病
- パーキンソン病関連疾患
- 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、及びパーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がII度又はIII度のもの
- 多系統萎縮症
- 線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群
- 亜急性硬化性全脳炎
- ライソゾーム病
- 副腎白質ジストロフィー
- 脊髄性筋萎縮症
- 球脊髄性筋萎縮症
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
- 後天性免疫不全症候群
- 頚髄損傷
- 人工呼吸器を使用している状態
- 気管カニューレを挿入している方など
上記にない症状でも受け入れが可能な場合や施設によって対応可能な医療処置が異なる場合があります。詳しくは各施設へお問い合わせください。
ReHOPEの特徴
人員体制
ReHOPEはファミリー・ホスピス同様、24時間看護師・介護士が常駐しています。また、訪問診療も24時間対応です。緊急時でも往診してもらえるのは安心ですね。
主治医やケアマネージャーの継続もできるほか、定期的に理学療法士や作業療法士のリハビリを受けることができる点もReHOPEの特徴です。
居室などの設備
ReHOPEの居室は全室個室となっています。また、電動ベッドやナースコールなど備え付けてあるものはファミリー・ホスピスの居室と同様です。施設によっては居室内にトイレがあり、快適に過ごせるよう配慮されています。
レクリエーションや娯楽
ReHOPEでは四季のうつりかわりを楽しんでもらうためにクリスマスや節分など季節ごとのイベントを開催しています。また、カラオケや麻雀、ピアノなど利用者が最後までの時間を楽しく過ごせるようなレクリエーションが用意されています。
(出典:ReHOPEマガジン)
まとめ
ファミリー・ホスピスは、スタッフの離職率が高いという口コミも見られますが、利用者や見学者の口コミを見ると評判が良いといえます。十分な医療ケアを受けられ、設備が整っているので家族も安心して利用することができるでしょう。
一方で、医心館は高度な医療ケアに力を入れているため、医療依存度が高い方でも入居できます。
そして、ReHOPEは充実した緩和ケアを受けられるだけではなく、豊富なレクリエーションを通じて利用者が楽しく過ごすことができます。
それぞれの施設の強みを理解し、利用する家族に適した場所を選びましょう。
ホスピス施設で対応疾患数が多いランキング
対応疾患
末期の悪性腫瘍(がん)/重症筋無力症/スモン/筋萎縮性側索硬化症(ALS)/脊髄小脳変性症/ハンチントン病/進行性筋ジストロフィー症/プリオン病/パーキンソン病関連疾患/進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、及びパーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がII度又はIII度のもの/多系統萎縮症/線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群/亜急性硬化性全脳炎/ライソゾーム病/副腎白質ジストロフィー/脊髄性筋萎縮症/球脊髄性筋萎縮症/慢性炎症性脱髄性多発神経炎/後天性免疫不全症候群/頚髄損傷/人工呼吸器を使用している状態/気管カニューレを挿入している方など
※実際の対応可能な疾患は施設によって異なるため、施設に直接お問い合わせください。
FAQ
ファミリー・ホスピスの入居にはどのような条件がありますか?
ファミリー・ホスピスの主な入居対象者は、がん末期や難病など医療的ケアを必要とする方です。具体的には、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病などの患者が含まれます。また、上記以外の疾患でも入居可能な場合があるため、詳細は各施設にお問い合わせいただくと確実です。詳しくは記事内「ファミリー・ホスピスの入居対象者」をご覧ください。
医心館やReHOPEと比較して、どの施設が費用的にお得ですか?
ファミリー・ホスピス、医心館、ReHOPEの初期費用や月額費用には違いがあります。たとえば、ファミリー・ホスピスは初期費用として22万円が必要ですが、医心館やReHOPEには初期費用がかかりません。月額費用に関しては、医心館が最も安価で、ReHOPEはさまざまなオプションサービスが追加できるため、充実したケアを重視される方にはおすすめです。詳しくは記事内「ファミリー・ホスピスと医心館・ReHOPEの比較」をご覧ください。
レクリエーションや娯楽の充実度について、各施設に違いはありますか?
各施設で提供されるレクリエーションの内容も異なります。ファミリー・ホスピスでは誕生日会や夏祭りなどのイベントが催され、利用者が他の入居者と交流できる機会が多くあります。医心館では施設ごとに季節の装飾や夏祭りが開催され、ReHOPEではクリスマスや節分といった季節イベントに加え、カラオケや麻雀、ピアノなども楽しめます。利用者の生活を豊かにするための工夫が、それぞれの施設で行われています。詳しくは記事内「ファミリー・ホスピスと医心館・ReHOPEの比較」をご覧ください。